ECサイトにおける「コンテンツとは」
「コンテンツマーケティング」という考え方が当たり前になった昨今、様々な事例や手法が出てきている。「コンテンツマーケティング」は2000年頃にアメリカで生まれたマーケティングコミュニケーションの考え方。
日本では「コンテンツマーケティング」は新しいSEOの手法という人もいれば、SNSやブログと同じ、商品説明をより詳しくしたものとか、様々な意見がある。
私が約20年ECサイトを作り続けている中で心がけていることは、お客様に価値のある一貫したコンテンツを作り、それを見たお客様が共感をしていただけるものを商品購入前に伝わり購入をしてもらうこと。
コンテンツがあれば見込み客としていずれ購入に至るかもしれないし、メルマガやブログ、SNSなどで関係性を維持し、いずれ購入していただけるお客様へと変わる可能性が大きいからだ。
新しいお客様はどこからECサイトに訪れるのか。
楽天市場等のモールはモールの集客力がある為、新規や既存のお客様がたくさんいる。
独自ドメインサイトはというと、新規サイトであると広告で集めることが多い。
しかし、そのサイトに商品しか並んでいないサイトだったらどうだろうか。初めて訪れるサイトでどのようなサイトなのか、情報サイトなのか、オンラインショップなのか、伝わるものがなければ離脱するだろう。
例えば「MONOCO」という美しくするオシャレで実用的なアイテムを取り扱う総合セレクトショップがある。
サイトの特徴としては一つ一つの商品をライフスタイル提案型で商品ページが作られており、全ての商品ページにコンテンツがある。
では「MONOCO」はこのコンテンツをどのように活用しているのだろうか。
①1ページに商品についての紹介、使い方、使ってみた感想が3,000文字以上で作られているため、SEOに強い。
②コンテンツをそのままSNSに掲載すればSNSようにコンテンツを新たに作る必要がない。
③メルマガはコンテンツ内容を抜粋し使うため新たに作る必要がない。
そのため、SimilawebProで確認してもわかるように、「MONOCO」のサイトの流入はオーガニック検索が21.73%、メールアドレスが19.37%、ソーシャルメディアが18.7%と、他のECサイトとは違う数値となっている。
独自ドメインサイトにてサイトへの流入をコンテンツを作ることにより、約60%を作っているということは、コンテンツを作る価値があることがわかるだろう。
コンテンツの作り方・活用方法
まずは適切なコンテンツを作る前に、サイト流入や見込み客から認知、購買に導くためには、「誰に」「何を」「どう伝える」を考えよう。
①誰に伝えるのかを明確にしペルソナの設定を行う。
②何を伝えるのかを設定したペルソナや商品を軸にして検討。
③どう伝えるかは、「誰に」「何を」を明確にし、必要な文章、写真を用意する。
自社のカスタマージャーニーマップを作り、どういうタイミングで、どのコンテンツを、どう伝えるかを明確にすることも重要だ。
次に実際に作る方はどうするか。社内でできれば良いが文章や写真が良いものでなければいけないし、継続することがなかなか難しい。ここでポイントなのがコンテンツはただ作ればいいというわけではないこと。
文章や写真はプロと素人では全く出来が違う。コンテンツ制作のために新たに人を雇うわけにはいかない。そこで外部やクラウドソーシングをうまく活用する。
例えば弊社の事例だと、商品を送り商品に対する文章、写真を撮ってくれる人が外部にいる。価格も様々で、商品に対するインタビューを行う場合は、ディレクター、カメラマン、ライター、メイクなども外部で行う。
せっかくコストを使い、コンテンツを作ったわけだが、それを最大化するためには以下のように使う。
コンテンツをSmartNewsなどのインフィード広告で記事広告のように見せたり、自社のサイト、SNS、アプリにも使ったり、他社メディアに掲載したりと様々な使い方ができる。
コンテンツ訴求時のチェックリスト
ではコンテンツ訴求時に注意すべきことは何か。
投稿の仕方やそれに対する広告、サイトでのコンテンツのデザインや訴求内容が大事であり、それが売上にも関わってくる。
例えばコンテンツを世に出す前には以下のチェックリストを参考にするとよい。
こういったチェックリストを自社で作ることにより、コンテンツは様々な人が関わるときにミスが起きないだろう。
コンテンツまとめ
全商品をコンテンツするにも限界がある。そういった場合は自社で売れている商品から始めることをオススメします。売れている商品であればもともとアクセスがあり、結果が見えやすい。ペルソナ設定に基づいたコンテンツを継続して配信していけば、どんなテーマがよく読まれるのかという傾向もわかるだろう。
自社のサイトではどのようなコンテンツが好まれているのか傾向がわかる。
これから始める方はいきなり大規模にコンテンツを作るのではなく、まずは週1度ぐらいから始め、だんだん回数を増やすことが成功への近道です。